『0才から100才まで学び続けなくてはならない時代を生きる
学ぶ人と育てる人のための教科書』
という何とも長たらしい名前の本が出版されました。
落合陽一氏の最新書です。
略して『ゼロヒャク教科書』!
この本は売れるはずです。
時代のツボにはまっているというか、
非常に鋭い正論だと思います。
「ゼロヒャク」が流行語になる気配さえ感じます。
落合陽一氏といえば、『2039年の真実』の落合信彦氏のご子息です。
あの父にして、この子ありといった感じで、
筋金入りの論客です。
その論客が、非常に分かりやすい文体で教育を大上段に論じているのだから、
インパクトがない訳がありません。
それにしても、
何て分かりやすい文体なのでしょう。
本書で触れられているアカデミック・ライティング
その訓練の賜物なのでしょう。
『日本再興戦略』のシャープな文体とは全くかけ離れていて
別人が書いたように感じられる程です。
田坂広志氏のいうところの
多重人格のマネジメントを無意識にこなしているのでしょう。
いくつもの文体を使い分けられる卓越した能力に敬服します。
私は、この100年間で社会に最も大きなインパクトを与えた(与えるであろう)変化は
寿命が倍化したことだと思っています。
その変化への対応は未だ殆どなされておらず、
今後、次々と、あらゆる分野で、大変化が引き起こされることでしょう。
「教育は国家100年の大計」というように
時間も手間もかかる投資です。
教育こそ、いち早く変化を遂げなくてはいけないのだと思います。
この提言は、極めて真っ当な正論であるが故に
教育界を大きく変えていくでしょう。
受験業界は大変革を余儀なくされるでしょう。
但し、落合氏も指摘しているように、十数年はかかるのです。
でも、数十年ではないことに注目しなければなりません。
これからの教育のキーワーとは「STEAM教育」です。
- Science
- Technology
- Engineering
- Mathematics
- Art
それと私が印象深く感じたのが、「佇まい」という言葉です。
本物の教育は、本物だけが持つ「佇まい」を理解させ、
さらに本物の「佇まい」を身に着けさせるのでしょう。
本書を読めば、この意味がはっきりと掴めるでしょう。
2018年12月5日