一般社団法人 WAVES Japanの法人ホームページが出来ました。
かなり見栄えのする、読み応えのある内容になったと思います。
完成を記念して、今週はWAVES Japanの紹介をしましょう。
まず、私たちのミッションは、「栄養を幸せのちからに」していくことです。
栄養の力を超高齢社会の社会変革に活かしていこうという社会貢献事業です。
栄養の潜在力は計り知れません。
そのことを病院その他の臨床現場で栄養を扱ってきた私たちは知っています。
長らく病院内で行ってきた栄養サポートの実践がそのことを教えてくれました。
病気で入院している患者さんに
栄養サポートを行うと治癒効果が高まります。
在院日数の短縮は勿論、合併症が減り、
抗菌薬をはじめとする様々な医薬品、医療材料を使用する頻度も減ります。
医療コストが削減できるのです。
以前、日本外科学会に掲載された東口教授の論文によれば
栄養サポートに対する約1000万円の投資で、
1億4千万円の医療費削減が可能となりました。
(東口髙志、日外会誌 105 (2) :206-212, 2004)
これは驚くべき効果です。
これを可能にしているのが、
栄養サポートチームという医学的エビデンスに基づいた仕組みです。
病院内にしっかりと栄養サポートが根付いていると
このようなテコの原理が働くのです。
レバレッジ効果です。
実は、東口教授が考案したこの栄養サポートチムには、ある工夫があったのです。
それは、PPM (Potluck Party Method/持ち寄りパーティー方式) という、
専門家のマンパワーを持ち寄ってチーム力を倍増させるという方法です。
日本のチーム医療は、栄養サポートチームに限らず、兼業型が殆どです。
(米国などでは専業型のチーム編成が成されます。)
医療費や人員配置に制限の多い日本では、兼業にせざるをえないのです。
ある人は医師であり栄養サポートチームの一員で、
またある人は病棟の看護師であり、栄養サポートチームの業務も兼ねているのです。
各人の業務負担は増えますが、
兼業することにより職種間やチーム間の連携がスムーズになり
ノーベル経済学賞のアンゾフ博士が言うところのシナジー効果が生まれ易くなるのです。
この構図を栄養の社会貢献事業であるWAVESに当てはめてみましょう。
WAVESの語源は、We Are Very Educators for Society.
すなわち、
「わたしたちはまさに社会の教育者たれ」です。
WAVESのメンバーは、医療従事者であり、社会の教育者でもあるということです。
あるいは、市民でありながら、地域社会の教育者でもあるということです。
この2役をこなすことにより、
しかも栄養という超高齢社会の要所(ツボ)に働きかけることにより
絶大なる効果を社会に生むことになるのです。
ここにテコの原理が働くと私は予想しています。
WAVESでは、社会の教育者がキーコンセプトになると考えています。
さて、ホームページ全体の紹介をするつもりでしたが、
今回はミッションの紹介だけにとどまってしまいました。
それだけ内容のある組織なのだとご理解ください。本当です。
また、別の機会に、少しずつ紹介をしていきたいと思います。
ぜひ皆さん、サイトを覗いてみてください。お願いします。
そして、日本社会の今後を
WAVESという希望のファインダーで見つめ直してください。
さらに宜しければ、会員となっていただき
私たちと共にこの国の将来を担っていきましょう!
2017年11月15日