♪ 私がオバさんになっても、泳ぎに連れてくの ♪
もちろん、行きます。
♪ 派手な水着はとても無理よ ♪
まだまだ、イケます。
♪ 若い子には負けるわ ♪
いやいや、勝てます。
齢を重ねて45歳になられたチー様こと森高千里が23歳当時の作詞。
歴年齢は歌詞通りオバさんになられましたが、
最近のCMを拝見するに、衰えるどころか、
当時より魅力的と思うオジさんは私だけではないでしょう。
♪ 私がオバさんになったら、あなたはオジさんよ ♪
とうぜん、そうです。
♪ とても、心配だわ。あなたは若い子が好きだから ♪
あいてに、よります。
男女を問わず、幸いなことに自分が年をとると、好みの対象も年をとります。
私も小学生の時は、20代後半の担任の先生を、オバさんだと思っていました。
今はその年代は娘のように見えます。
とくに西洋人がそうですが、20代までは誰でも可愛い。
「アメリカの家に住んで、中国人のシェフを雇い、日本人を妻にするのが最高の暮らしである」というジョークがあるほど、
日本人はオバさんになっても可愛い人が多いのです(と書いておくと無難という計算あり)。
さて、チー様は、ちょっと風変わりなアイドルでした。
超ミニのコスプレ、斬新な歌詞の作詞、そして楽器とくにドラムが上手。
当代随一のドラマーである村上ポンタ秀一が称賛するほどなので本当に上手い。
ポンタさんの「自暴自伝」によると、
普通のドラマーは、フィルインの後の二拍目には気持ちが入って、
思わず大きなアクセントがついてしまうものらしいですが、
チー様は気分の高まりを絶対見せないで続けることができるそうです。
気分がコントロールできるのでしょうね、ああ羨ましい。
「自暴自伝」は口述筆記の自伝ですが、
ライターも上手で描写が臨場感に溢れています。
エリック・クラプトンから矢沢永吉、ピンクレディー、北島三郎まで、
こんなに多くのジャンルの有名なミュージシャンと付き合いのあるドラマーはいないでしょう。
エリック・クラプトンとは知らずに、
ギターが上手い白人の兄ちゃんだと思って「お前は見どころがある」と言ったら、
サンキューと言われた。
矢沢永吉のバックで叩いていたおかげで、
矢沢のファンの暴走族集団に先導してもらって、首都高速を走ったなど、
面白い逸話が満載です。
ポンタさんは実は育ちが良く、
全国大会で毎年一位の中学校のスパルタ教育的ブラスバンド部でフレンチホルンを吹いていて、
2年生で朝比奈隆さんからティンパニに転向を勧められたという経緯があります。
我々も技術職ですが、音楽など芸術系はとくに、
センスに加えて若い時の厳しい基礎練習が大事ですね。
最近ASUKAが覚せい剤で逮捕されましたが、
ポンタさんも過去にヘロインの不法所持で医療刑務所に入っています。
芸能界は多いですね。
しかしハイテンションを維持するのに薬に頼ってはいけません。
私のようにツ・ナ・ガ・ルの連載に行き詰ったら、
チー様のライブのDVDでも観ながら、ビール飲んで寝てしまうのが安全です。
♪飲もう、今日はとことん、盛り上がろう♪ (アサヒ生ビールCM曲「気分爽快」)
「う~ん、やはりチー様のドラムは上手い」
「ちょっと、寝転ばんといてよ。そこ片付けたいから、
どいて、どいて」
♪なんとかしてくれる? うちのおかん♪
(キッコーマンうちのごはんCMオリジナル曲、替え歌)
※掲載内容は連載当時(2014年8月)の内容です。