124. 賢人 田坂広志 その四 -書評『プロフェッショナル進化論』

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社会医療人の星

『プロフェッショナル進化論』は、2007年5月2日の発行です。

久しぶりに本書を読み返していますが、

正鵠を得た先進性に敬服するばかりです。

冒頭に書かれた結論を引用します。

これからは、「知のネットワーク」を活用した一人のプロフェッショナルが、一人で様々な分野の「シンクタンク機能」を発揮し、その「個人シンクタンク」の機能を身につけたプロフェッショナルが、縦横に結びついて活躍する時代になっていく。

当時、「個人シンクタンク」というキーワードを聴いて小躍りしていました。

田坂氏自身がこれを体現している訳ですが、

それに続けとばかり、多くの有能なビジネスマンが

本書を手本に歩んできたことを知っています。

私の知る、あるベストセラー作家は

そうなる前に本書に出会い、

赤線を引きまくりながら読み込み、ノートに要点を書き出して血肉化していました。

「そこまでやるか」と驚かされましたが、

正しい手法をきちんと実践する人は成功するのだということを学ばせていただきました。

かく言う私も、本書を教科書にチーム医療フォーラムの実践をしてきました。

田坂氏は本書の中で、「二つの革命」の到来を指摘しています。

  • 1995年に始まった「インターネット革命」
  • 2005年に始まった「ウェブ2.0革命」

それらの革命によって、

これから、すべてのプロフェッショナルは、「個人シンクタンク」へ進化していく。

と予言しています。

すべてのプロフェッショナル」という表現に

私は多大な希望を抱くのです。素晴らしいことです。

1995年の「インターネット革命」から10年を経て、

2005年の「ウェブ2.0革命」を迎えます。

さらに10年以上が経過していますので、

第三の革命も既に起きているのかもしれません。

「個人シンクタンク」に話を戻しますと、

それは「7つのシンクタンク力」を有するようになるといいます。

「インテリジェンス力」「コミュニティ力」「フォーサイト力」「ビジョン力」「コンセプト力」「メッセージ力」「ムーブメント力」です。

一見するだけでは分からないかもしれませんが、

無駄のない、洗練された用語だと思います。

田坂氏の研ぎ澄まされた概念化の力量には

いつもながら惚れ惚れさせられます。

さらに6つの戦略が説かれていきます。

  1. 「情報バリアフリー革命」を追い風とした    「コンセプト・ベース」の戦略
  2. 「草の根メディア革命」を追い風とした    「パーソナル・メディア」の戦略
  3. 「ナレッジ共有革命」を追い風とした「プロフェッショナル・フィールド」の戦略
  4. 「衆知創発革命」を追い風とした   「アドバイザリー・コミュニティ」の戦略
  5. 「主客融合革命」を追い風とした    「ムーブメント・プロジェクト」の戦略
  6. 「感性共有革命」を追い風とした    「パーソナリティ・メッセージ」の戦略

10年以上たった今だからこそ、より深く理解できるようになりました。

時代の進歩と私自身も少しだけ成長したからだと思います。

本書を教科書にチーム医療フォーラムの実践をしてきたと書きましたが、

例えば、このメールマガジンも然りです。

「パーソナル・メディア」の戦略に該当する訳ですが、

本文には有用な助言が散りばめられています。

中でも、「パーソナル・メディア」を持つ理由に関して、

この一文によって、私の基本姿勢が定まりました。

単なる「自己表現の欲求」や「自己満足の趣味」のためではなく、

世の中に自分の意見やメッセージを伝え、世の中に良き影響を生み出す。

また、定期配信を余儀なくされるメルマガを運営することにより

「メッセージ力」を磨くための修練の場となることも当初から自覚できました。

鋭利な批判が、評者の「自己顕示」でしかないことも学びました。

小林秀雄氏の「批評とは、人をほめる特殊の技術である」という言葉を

肝に銘じたいと思います。

本書には尽きせぬ智慧が詰まっています。

読者の力量によっては、

特に実践を伴うことによって、智慧が溢れ出る泉となることでしょう。

それは、田坂氏の講演も同じです。

10/14のMED Japanもご期待ください。

田坂氏の特別講演はもちろん、

計15名のプレゼンターの言霊を感じてください。

当日の懇親会では、

田坂氏の個別挨拶の場もご用意しました。

またとない機会です。是非ご参加ください。

どうぞ、宜しくお願いします。