36.「ダボス会議」

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社会医療人の星

今年も1/17-1/20の4日間、世界経済フォーラムが開催されました。

ダボス会議としてご存じの方も多いでしょう。

念のため、世界経済フォーラムの解説をしておきます(wikipediaより引用)。

世界経済フォーラム(World Economic Forum)は、ビジネス、政治、アカデミアや、その他の社会におけるリーダーたちが連携することにより、世界・地域・産業のアジェンダを形成し、世界情勢の改善に取り組む、独立した国際機関として、ジュネーブに本部を置きスイスの非営利財団の形態を有している。1971年にスイスの経済学者クラウス・シュワブにより設立された。スイスのダボスで開催される年次総会が特によく知られており、約2500名の選ばれた知識人やジャーナリスト、多国籍企業経営者や国際的な政治指導者などのトップリーダーが一堂に会し、健康や環境等を含めた世界が直面する重大な問題について議論する場となっている。

イギリスのEU離脱(Brexit)決定や米国・トランプ大統領誕生など

世界規模での予想外の出来事が続いたため、

世界の有識者たちの注目が集まったといえるでしょう。

ダボス会議

イベントの様子はネットで公開されていますので

関心のある方は覗いてみられると良いでしょう。

本日は、注目度の高い英国 メイ首相のスピーチを紹介します。

ダボス会議

英語の不得手な私には全てを理解することは出来ませんでしたが、

冒頭のシュワブ議長のメッセージが印象的でした。

ダボス会議

私は、第二次世界大戦前に生まれた。一つのヨーロッパが大きな夢だった。

二度と戦争を起こさないために、市場を統合させEUを実現してきた。

このプロセスは、正しい方向だった。

一方で、私は民主主義者である。

よって、過半数の投票を尊重し受け入れなければならない。

より良き社会を導こうと尽力してきたリーダーの落胆が感じられます。

(たくさんのリーダーたちが同じ想いでいることでしょう。)

しかしながら、

理想社会は正しいプロセスを経て実現されなければならない

という原理原則を大事にしていることが伝わってきます。

どんなに正しかろうと

正しいプロセスを経ないやり方は、独善、独裁に過ぎません。

実社会での理想実現の難しさを思わずにはいられません。

Brexit、トランプ大統領の誕生、…

これらは、

これからはじまる本格的な不確実性の時代の序章に過ぎないのかもしれません。

「post-truth」の時代と言われます。

「post-truth」とは

「世論形成において、客観的事実が、感情や個人的信念に訴えるものより影響力を持たない状況」を意味します。

徹底的な事実確認をした客観的事実よりも

多くの人々が反応するメッセージのほうが大事な社会になりつつあるというのです。

極論を言えば、「真実よりも面白い話のほうが重要」ということです。

大変な時代が訪れようとしています。

正義が正義として、まかり通らない時代になってしまったのかもしれません。

理想主義者にとって

絶望的な時代になってしまうのでしょうか?

いいえ、そうは思いません。

そのような時代、社会であればこそ、

振り子の揺り戻しが必ず起こり、

より正しく、着実な歩みが可能になるような気がします。