48.「映画『Biutiful』論考」

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最近観た映画の中で、オススメの1本を紹介します。

プライムビデオの視聴リストは入れ替わりがありますが、

現時点でこの映画は観られるはずです。

Biutiful

製作年度 : 2010
製作国 : スペイン/メキシコ
監督 : アレハンドロ・ゴンサレス・イニャリトゥ
キャスト : ハビエル・バルデム、マリセル・アルバレス
解説
バルセロナを舞台に、闇社会に生きる男が末期がんで余命いくばくもないことを知り、愛する子どもたちのために精いっぱい尽くそうと奮起する感動作。
『バベル』の名匠アレハンドロ・ゴンサレス・イニャリトゥが監督を務め、現代社会の病理をリアルに扱いながら、
闇の中から一筋の光を見いだそうとする人間の強さと美しさを描く。
(シネマトゥデイより)

オススメの1本のタイトル『BIUTIFUL』は、BEAUTIFULのミススペリングです。

それは本編の1シーン:

Biutiful

主人公ウスバルに「ビューティフルの綴りを教えて」と娘が聞きます。

父親はB・I・U・T・I・F・U・L と間違った綴りを教えてしまいます。

ウスバルには、それだけの学力しか無かったのでしょう。

それどころか、自信を持って教えています。

彼にとってのbeautifulは、紛れもなくbiutifulであったのだと思います。

Biutiful

この映画の魅力は、やはり主役のハビエル・バルデムに負うところ大でしょう。

素晴らしい演技で、際立った存在感を放っています。

ウスバルは、2人の子供を養うために違法的なことをして金を稼ぐけれど、

筋を通した生き方をしています。
末期がんで残された時間も少なく、生活も困窮しているのもかかわらず

困っている人には手を差し伸べてしまうのです。

ただ、彼が良かれと思ってしたことが悪い結果をもたらしたりするのですが、

彼は決して悪い人間ではないのです。

私自身が同じ立場であったならと想像してみると

彼のようには振る舞えないでしょう。

そんな人間としての強さを彼の生き方を通して感じます。

当初、黒澤明監督『生きる』をモチーフにした作品と聞いて観たのですが、

期待は良い意味で裏切られました。

底辺で生き抜く男の最期を通して、

人生の辛さ、残酷さ、重さなど 様々な思いがこみ上げてきます。

最後の雪のシーンで、父親との魂の邂逅を果たした彼の笑顔に

私は得も言われぬ希望を感じました。

Biutiful

鬼才 イニャリトゥ監督が、タイトルに込めた想いを考えてみたくなります。

それは、ウスバルが信じたbiutiful な生き方こそ、

他の誰が何と言おうとも、beautifulな生き方なのだと思います。

底辺で生き抜く男の最期を

あなたも見届けてあげてください。

(但し、上映時間が148分なので、心して観てくださいね。)