以前、九州のラジオ番組に出演したことを書きました。
今回は、その漫画版が完成しましたので報告します。
番組タイトルは「Dr. Akiyamaの筋活 Go! Go!」
おまけに「筋肉といえばこの方です」などと紹介されているため、
何とも気恥ずかしい気分です。
しかし、これでより多くの方にメッセージを伝えることが出来るようになりました(万歳)。
まずは「筋活」の意味について解説しましょう。
最近では、就職先を決めるための「就職活動」略して「就活」や
結婚相手を見つけるための「婚活」とか、
出勤前の朝の時間を有効活用する「朝活」など、いろんな活動があります。
そんなたくさんの「⭕活」うち、筋肉を蓄える生活、「貯筋生活」
すなわち「筋活」をイチオシで挙げたいと思います。
この「筋活」は、個人の生活を充実させるだけではなく、
社会全体を豊かにしていくというビジョンを掲げています。
超高齢社会にとって、大変重要な活動だと申し上げておきます。
ここで、ラジオ番組の見出しを列記してみましょう。
- 第1回「筋活と人生ラスト10年問題」~筋活でラスト10年介護要らず
- 第2回「ピンピンコロリとサルコペニア」~毎日の筋肉貯金でピンピンコロリ
- 第3回「筋活の基本! メディカル・ウォーキング」~筋肉は一日にしてならず
- 第4回「筋活が日本を救う」~老後の筋活 決して忘るべからず
なかでも、第4回の内容を解説したいと思います(私がもっとも強調したいテーマです)。
「筋活は社会の役に立つ」
スライドにも示しましたが、
今日の医学界では、たくさんの領域で筋肉の重要性が再認識されています。
健康における最も重要な臓器という専門家もいます。
しかしながら、その筋肉は
どんなに頑張っても2倍以下でしか持てないという特徴があります。
元々、体重50kgだった成人が、
筋トレをして筋肉を増やして100kg以上になったという話は聞きません。
(相撲レスラーには脂肪を増やして体重が2倍以上になる人はいるでしょうが…)
一方、同じ発音の「金(きん)」、すなわちお金の場合には
2倍はおろか、10倍、千倍、一万倍、一億倍だって保有することが出来ます。
このお金の持つ特徴が、社会に少なからぬ混乱をもたらしていることは
誰もが感じているはずです。
その点、筋肉は人間の分相応を教えてくれます。
そして、
「自分の筋肉が健康上、十分になったら、
高齢者の筋肉を増やすお手伝いをする」のも「筋活」のうちです。
今、日本人の価値観が経済中心になり過ぎていると私は思います。
いわゆるGDP(国内総生産)アップの考え方です。
先程、申し上げましたが、
お金、経済の価値観では人は本当の幸せを掴み取ることは出来ないと思います。
私は、代替案としてGDMを提唱しています。
GDMの「M」は
勿論、Muscle(筋肉)です。
国内総生産(GDP)の筋肉版がGDMなのです。
日本人男性の筋肉100グラムが減少した場合、
介護費用はどれくらい増えるのでしょう?
科学論文にできるような正確な計算ではありませんが、
ざっくりと私が計算したところ、
何と、16万円以上でした。
女性はさらに高額で、21万円でした。
「筋活」が社会を救うというのも
決して大袈裟な話ではないのです。
私は、前の東京オリンピック開催の1964年に生まれました。
その時の日本は、GDPの価値観で良かったと思います。
西洋列強に伍して先進国の仲間入りを果たす事が出来ました。
しかし、2020年の東京オリンピックもGDPの価値観で開催するのが良いのでしょうか?
そうは思いません。
かつてアジアの小国、ブータンがGNH(国民総幸福量)という概念を提唱し、
多くの先進国を唸らせました。
日本も、来る東京オリンピックの祭典において
全世界にGDMの価値観を提唱するのも良いのではないでしょうか?