164.『心。』書評

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社会医療人の星

著者の稲盛和夫氏は、京セラとKDDIという2つの世界的大企業を立ち上げ、

奇跡とも言うべきJAL(日本航空)再建を果たした名経営者です。

松下幸之助氏と並び称される当代随一の人物です。

稲盛哲学の集大成との記載もあったため

早速、Amazonで予約しましたが、

届くまでに数日を要しました。

発売とともに予約が殺到したためだと思われます。

(現在は、スムーズに購入できると思いますのでご安心ください。)

まず、タイトルが良いです。

何と、「こころ」に「マル」です。

簡潔明瞭! 稲盛さんの潔さが伝わってきます。

書籍が醸し出す雰囲気も静謐そのものです。

風格すら漂っています。

いくら努力をして苦労を重ねても、いっこうに人生がよくならないと嘆く人がいたら、まずは自らの内面に目を向けて、正しい心をもっているかどうかを問い直さなければなりません。

義を見てせざるは勇なきなり

―新しき計画の成就は、ただ不撓不屈の一心にあり。さらばひたむきにただ想え、気高く、強く、一筋に―」(JAL会長就任時の社員へのメッセージ)

『なんまん、なんまん、ありがとう』 この言葉を心に埋め込んでいただいたことは、私の人生にとって大きな財産になりました。

謙虚さとはお守りである

けがれた人間が敗北を恐れて踏み込もうとしない場所にも、清らかな人間は平気で足を踏み入れ、いとも簡単に勝利を手にしてしまうことが少なくありません

むさぼろうとはしない

岩をもうがつ強い意志

神のささやき

正しいことを貫く“気骨”

むしろ正しいことをしているからこそ、私たちは困難に出会うのです

信念がすたる

損得ではなく、人として正しいかどうかで判断する

人生・仕事の結果=考え方×熱意×能力

運命とは、その人の性格の中にある

毎日短い時間でもよいので、心を平らかに鎮めるひとときをとること

すべては心に始まり、心に終わる

本文から気になるフレーズを書き出してみました。

人生の達人であれば、

それらを読んだだけで、稲盛さんの深い世界を汲み取れるはずです。

相当に猛々しいフレーズがありますが、

曇りなく、稲盛さんの気骨が伝わってきます。

一方、語り手の中身が伴っていない場合には、

逆にマイナスの想念が受け手に届いてしまうものです。

嘘っぽく伝わってしまうのです。

試しに、ご自身で口に出してみられると良いでしょう。

憚りなく、堂々と言い切れるなら、あなたは本物です。

(白状しますと、私は、まだ力不足のようです。)

第3~5章のタイトルになっている

「強き心で成し遂げる」

「正しきを貫く」

「美しき心根を育てる」

というフレーズが、稲盛さんの心根、真我、魂に刻まれていることを知りました。

私の小学校の校訓が「強く、正しく、美しく」であり、

校歌の錆のフレーズにも使われていたことを思い出しました。

子供心にその教えが染みこんでおり、常々意識してきました。

作詞の松平信子さんは、会津藩主松平容保の六男恒雄氏の夫人です。

作曲は、日本オーケストラのパイオニアと言われる近衛秀麿氏です(近衛文麿の異母弟)。

会津の公立小学校の校歌にしては予想外の豪華布陣ですが、

今さらながら、名曲だと思います。

特に私は、「世界平和の 道のため…」という3番の歌詞が好きです。

純粋な子供時代に、

「強く、正しく、美しく」のフレーズを心に刻んでいただいたことは

稲盛さん同様、私の財産です。

社会医療人の星

書籍に話題を戻しましょう。

本文には、ひらがなが多数使われています。

それによって、柔和で温かい雰囲気になっています。

文章にも気負いが全く感じられず、自然体そのものです。

稲盛さんがご自身の人生で掴んでこられた真実を

正直に吐露していることがわかります。

エゴが全く感じられません。

「人物だなぁ~」と思うと同時に

この本にもそれを該当させたいと考えました。

「本物だなぁ~」

真心で正対して読めば、

必ず人生の糧になる本だと思います。