『デンマルク国の話』は内村鑑三の著作で
明治初期、多くの日本人にはるか遠くの北欧の国、デンマークを紹介しました。
それは当時の日本人のみならず、今日の日本人にも
ダルガス父子の美談を通して好印象を与えていると思います。
![『デンマルク国の話』 内村鑑三](http://tunagaru.org/wp-content/uploads/2016/09/akiyama18.jpg)
『デンマルク国の話』 内村鑑三
しかし、現地に来てダルガス父子の話をしても、
殆ど知られていないことに驚かされます。
荒廃した国土を植林で再興していった話は
ダルガス父子だけの功績というよりも
当時の多くの人々が協力して可能になったのでしょう。
文才のある内村氏がダルガス父子の美談として紹介したために
その名前が日本で独り歩きしたのだと思います
(内村鑑三の筆力を思わざるを得ません)。
という訳で今回はデンマークの話題で書いてみます。
というのも、ESPENという欧州の経腸栄養学会参加のため
デンマーク・コペンハーゲンに来ているからなのです。
コペンハーゲンで感じるのは、何と言ってもシンプルなデザインです。
建物、家具、日用品、あらゆるものに独特のシンプルなデザインが活かされています。
禅に見られるような日本文化のシンプルさとは、また違う印象なのです。
![宿泊ホテル前](http://tunagaru.org/wp-content/uploads/2016/09/akiyama1801.png)
宿泊ホテル前
![全く無駄のない 宿泊ホテルの洗面所とシャワー室](http://tunagaru.org/wp-content/uploads/2016/09/akiyama1802.png)
全く無駄のない宿泊ホテルの洗面所とシャワー室
![学会会場のBell center](http://tunagaru.org/wp-content/uploads/2016/09/akiyama1803.png)
学会会場のBell center
この写真を見てください。
これはかの学会の教育講演でのデンマークの大学教授ですが、
素晴らしい会場で格調高い講演をされました。
ふと足元に目をやると
何と、裸足のサンダル履きではありませんか。
![教育講演](http://tunagaru.org/wp-content/uploads/2016/09/akiyama1804.png)
教育講演
彼女は極端な例かもしれませんが、
この辺がデンマーク人の特徴のような気がしました。
気取らないシンプルさが、実にお見事です。
物価も高いのでの華美な生活はせずに
思い思いのスタイルで生活を楽しんでいるようです。
何と言っても国連が発表する国民幸福度が2016年も世界一の国ですから…。
![国民幸福度](http://tunagaru.org/wp-content/uploads/2016/09/akiyama1805.png)
国民幸福度
日本がデンマークに学ぶべきことは
内村鑑三の時代より多いのかもしれません。